不思議なお話 2

私が住職をしていましたお寺でのことです。

誰もいないのは明らかなのに、戸をトントンと叩く音が

するときがありました。明らかに音は聞こえました。

何かなぁと思っていると、枕経に 来てくださいという電話

が入ります。これは亡くなった人が、自分でお寺に挨拶に

くるということらしいです。

近隣のお寺さんでは、全部が全部ではありませんでしたが、

そのようなことが日常茶飯というお寺さんもありました。

また、四十九日法要のあと、巫女さんに聞きに行く

という習慣が今でもありました。家族しか知らない話を

巫女さんが話したりと、不思議な話も聞かせてもらいました。

このお寺で自分で経験したことや、近隣のお寺さんから

聞いた話などから思ったことですが、

「人が亡くなっても決して何もかも無くなってしまうことはない」

というのは明らかだと思いました。

どのような仕組みかはわかりませんが、

何かがきちんと残っている、そう思います。

ですので生きていた時と同じように、繋がりを大事に

して頂きたいと思います。

故人に何かを聞きたいとき、相談したいとき、心の中で

尋ねてみてください。きっと何らかの形でメッセージを

送り届けてくれると思います。